リアルな撮影には、被写界深度と呼ばれるピントのあっている領域が存在します。
CGの世界でもこの「被写界深度」を作成することが出来ます。
この「被写界深度」を生成しない事も可能で、生成しない方がレンダリング速度が速くなることがありますし、レンダリングの後でピント位置を変えたい場合もあります。
そして、ピントの合っていない領域の映像、いわゆるアウトフォーカス部分ですが、ボケ味やボケの形はレンズによって変わりますので、演出としてこれを調整したりもします。
さて、その被写界深度の調整ですが、私の場合は、AfterEffectsで行います。
標準の「ブラー(カメラ)」でもそれなりの物は出来るのですが、やはり専用のプラグインを使用する方がキレイに仕上げられます。
使用するのは、「Lenscare for AE」です。国内ではフラッシュバックジャパンさんで取り扱っています。
必要なものは、出力画像(動画、または連番静止画)と、被写界深度のデータです。
CINEMA4Dから出力する場合は、レンダリング設定で「保存」に「マルチパス」の「デプス」を出力するようにします。
この時、カメラのパラメーターで
オブジェクト>フォーカス距離
詳細>デプスマップ後ボケ
をピント調整したい位置にします。
レンダリングエンジンを「フィジカル」にするとデプスが書き出せないようなので、レンダリングエンジンを変えて別々に書きだす必要がありました。(このあたりはもう少し調査が必要) フィジカルでも問題なく出来ました(MAXON JAPAN様ありがとうございます!)
そこで書きだされたのがこのデプスマップです。
シーケンスの画像がこちら、
そして、この2枚の映像からフォーカスシフトして作ったのがこちらの映像です。
後の尺の調整を考えると、この方法は応用が効くと思っています。
こんな感じで。