昔むかし、みかんの国のとある企業で映像制作をしていた若者がいました。若者は大学を出てすぐにその企業で働き始め、商品開発や商品規格管理、システム開発・システム運用、商品PV制作、社内教材制作、と様々な業務を経験していきました。
そしていつしか若者は「中堅」と呼ばれる世代になり、「映像」の可能性と限界を感じるようになりました。それまでの映像制作は「撮影」が必須であり、撮影素材のないものでは簡単な文字やイラストで映像を構成していくしかなく、それは見る側にとって退屈なものになると感じていました。
ある時、彼はテレビや映画で見る「CG」を自分の作る映像でも使えないだろうかと考えました。CGとはコンピュータ上の仮想空間上で作られる映像で実在の有無にとらわれることなくイメージを形にできる夢の道具にみえました。そこで映像制作を専業としている知り合いに聞いてみることにしました。
CGを使いたいのですが、御社に依頼して制作してもらうことはできますか?
しかし、帰ってきた答えは一様に「難しい」というものでした。CGといった専門性の高いものは地方では需要も無いため、首都圏・京阪神のような人口が多く需要の多いところでないと対応ができないというのが理由でした。
なんとかならないかと困った彼は、あることを思いつきました。
他に頼める人がいないなら、自分で作ってしまえばいいじゃないか。
そして、CINEMA 4Dを探し出した彼は、CGクリエイターを目指して情報を探し、スキルを身につける旅に出発したのでした。
これは、その彼が見つけていったC4DとCGの足跡です。